日本の庭職人により古来より承継されている伝統的な造園技術は様々な種類がありますが、いずれも日本の自然美的感覚を表現しています。
自然素材を使った庭工芸技術は、日本人のものづくりを代表するものであり、本物としての「趣」と「自然崇拝」の意味が込められ庭に彩りを演出します。それぞれの伝統庭文化、庭職人のこだわりをご紹介します。
竹垣の交差を固定し、緩まないように考え出された結び方・結び目。男結びとも呼ばれます。
玉縁を結束するだけでなく、飾りを施して豪華にかつ芸術性を表現して竹垣を完成する、庭職人の心遣いとこだわりの結び方です。
毎年行われる造園技術検定は、造園業を営むにあたり有力な資格です。受検者は合格するために、実務をこなし、余った時間に練習します。厳しい検定ですが、日本の伝統の技術を継承しつつ、庭師の心を養うステップでもあります。
動画でご紹介した「いぼ結び」「飾り結び」で作る竹垣の使用例、応用例を高山市・愛樹園さんが紹介してくれました。エアコンの室外機を竹垣で目隠しする、もちろん天然竹での手造りで「本いぼ結び」が施されています。竹垣の利点は、目的やサイズ、組み方をその場に合わせることができることと、景観を損ねること無く自然に溶け込むことにあります。日本の庭職人は、美しい庭を保つため日常的に技術と手間をかけた景観づくりを行っています。
日本国内に20人弱しか居ない鬼師の工房にお邪魔させて頂きました。こんな若いお二人が、ここ岐阜で日本の伝統芸術を守っています。
鬼瓦といっても表情は実に様々で、お客様のご要望に添う表情を何日もかけて試作するそうです。製作は全て手仕事、手のいろんな部分を使ってどんどん形になっていきます。
あいにく全行程を見ることは出来ませんでしたが、お忙しい中作業途中の作品や作業工程など分かりやすく教えて下さいました。焼き上がりの寸法を計算したり、屋根に上がったときの見え方を想定したり、まさに職人の感性と鮮やかな手さばき、真剣な目。
日本の誇るべく伝統芸術を感じました。お二人の作品を庭に取り入れたい!!