環境条件や嗜好を組み考え植えられた庭木は、適切な手入れにより庭の将来的全貌が完成されていきます。
数ある樹種のひとつひとつに特性があり、経験豊富な庭職人より継承される剪定や移植方法や言い伝えが現代の庭管理に活かされています。
日本広しで、各地域で気候も違い、また自生する樹木も異なるため、剪定方法や剪定道具も実に様々で興味深い分野です。
愛樹園さんは岐阜県高山市の代々の庭師さんで、現在は5代目の老舗造園屋さんです。愛樹園さんによる、同市にある名士のお屋敷の庭木の剪定のもようを動画でご紹介します。
岐阜県高山市の愛樹園5代目当主・堀部さんの剪定です。古葉を落とす、不良枝を抜いて整えるなど、職人の手の一摑みずつを丁寧に切り揃え、機械で刈り込む剪定とは違う、柔らかな丸みを感じさせる剪定技術です。決して妥協しない仕事ぶりには感銘を受けます。
いつも懇意にして下さっています、高山の愛樹園さんの個人邸の庭木管理風景です。イトヒバの枝のまとまりを、風通し良くするように透かしていきます。剪定した後はさらさらと涼しげです。庭師の命でもある剪定道具の手入れを現場でも出来るように、砥石を持ち歩いているところに感心しました。
庭木の移植は堀取りの時期や樹種、天候、移植先など様々な最適条件下で施工するほど活着率に期待ができますが、実際には好条件が揃うことは少ないため、移植に際しては最善の方法で慎重に行います。長年その環境で生きてきた木の根を切って移動させるため、木にとってその負担は大きく、発根させる順応性と生命力に期待する部分もあります。庭木の移植は大変労力がかかりますが、木が再び元気に生きてくれるように、時間をかけて丁寧に行います。
大型台風被害対策で20mを超えるスギを全伐しました。この道のプロの明方愛林さんにご協力頂き、各持ち場の連携で安全に作業を行いました。